事業承継のタイミングと進め方
経営者の課題(相談内容)
「事業承継のタイミング」
「事業承継の進め方」
この経営課題について
戦後に設立された会社が多いためか、事業承継のタイミングと事業承継の進め方を相談されることが多いです。事業承継の時期をいつにするかという時期設定課題と会社全体に理解してもらえる進め方という進捗方法課題の2点があげられます。
背景
準備不足の場合、事業承継は必ずスムーズにいきません。失敗事例の方を聞くことの方が多いのではないでしょうか。事業承継は、先に先に手を打っておくことです。事業承継を先代の社長が考え始めるタイミングというのは、【生命にかかわる病気をした時】、【遺書を書いた時】と言われています。なかなか取りかかろうとはせず先送りにされる課題なのです。先代も元気で経営も安定している会社ほど、そんな場面は訪れません。それが、5年後、10年後に致命的なことになっている事実があります。
解決への糸口(コンサルティング内容)
事業承継される息子さんから相談がありました。父の会社を継ぐことになるので『どこから』、『何を』やったらいいのか定まらない、というのです。
課題解決への糸口を見つけるために、はじめに行ったことは現状の認識。組織と仕事内容の完璧な把握です。事業承継の時期設定とプロセス決定については、この現状把握がなければ正確な内容にはなりません。しかし、この現状把握している時に、いろいろとアドバイスしたくなるのも事実。ここは、グッとこらえて忍耐してもらいました。
この会社の場合、事業承継するタイミングまで余裕がありました。そのため、ゆるやかに事業承継プロセスを進めることにしたのです。最初のポイントは、権限移譲の場所。どこから権限移譲していくのかを見定めることです。よく間違うのが、いきなり権限移譲の幅を広げてしまい、組織がついてこなくなるケースがあります。面従腹背、裏コミットメントが発生してしまうのです。今回は、リーダー会議を仕切ることから始めてもらいました。
毎回、会議後には振り返りを実施し、態度、言動を逐一確認。言いたいことをどのように伝えるのか、理解してもらうのかを地道に体得してもらいました。
結果
- 権限移譲の ポイントがスムーズに移行し組織統率力が急成長
- 経営のコツを体得し自信ある行動と言動が備わり業績も成長基調に