成長戦略が描けない
世の中や市場が縮小している今だからこそ、【成長戦略を描く】価値があると考えています。経営は守りにはいったら、なぜか後退し、他社に負けてしまいます。「守り」の解釈が、「何もしない」、「何も変化させない」ことになるからでしょう。変化しない会社には、後退の道しか残されていません。そのため、守るためにも企業には【成長戦略】が必要不可欠なのです。
詳細解説
成長戦略 ≠「拡大志向」
成長戦略という言葉から、「拡大志向」と誤解されることがあります。拡大も含みますが、拡大のみを目指しているわけではありません。企業には、必ず顧客がいて、その顧客は日々変化しています。顧客が変化している現実を受け入れることが「企業の成長」なのです。
ここでは、「成長戦略」を顧客から見て<選びたい会社>になることと定義します。
顧客から見て価値ある企業になるために、どのように成長していくのかがカギになります。顧客からの支持が増えれば、企業は自然に拡大していくことでしょう。この世の中に唯一の存在になれば、当たり前のように実現していくはずです。
成長戦略の描き方
では、どのようなプロセスで成長戦略を描けばいいのでしょうか。
成長戦略を考える上で、はずせないのは、【業界を越える発想】を持つことです。業界の慣習や常識を越えて、ビジネスを狙っていかなければなりません。業界の常識では、「絶対できない」と言われるレベルの内容がほしいところです。なぜなら、顧客から見て唯一の存在になるために、他と同じレベルでは困るわけです。抜きん出るためには、業界常識を越え、非常識一歩手前まで突き進むことが必要なのです。
ひとつのきっかけになるのは、【顧客の声】です。
「こんなこと、できませんか?」と言われたことはありませんか。手間をかけて、時間をかけて問い合わせしてきた顧客は過去にいませんでしたか。そこにヒントが隠されているのです。顧客の声を収集することが解決の糸口になることがあるのです。
どうして、その顧客は質問してきたのでしょうか。
どうして、その顧客は手間をかけて、時間をかけて問い合わせをしてきたのでしょうか。それは、自分の要望を解決してくれる会社が見つからなかったからです。業界を見渡して、解決するサービス商品を提供している会社がないことがチャンスにつながります。他社より先に気がつくこと、先に想像を広げスキマを見つけることから成長戦略がはじまるのです。
ポジションを築く
チャンスを見つけた後は、ポジションを築くことです。
顧客に対して、自社のポジション、商品ポジションを明確にすること。そのポジションを記憶できるような形にすることです。ブランディングと呼ばれる領域です。どの顧客に何で記憶してもらうのか、をはっきり決めてしまうことです。ここまで進めば、基礎ができあがります。
大胆に、そして細かく成長戦略の詳細を描く
基礎ができれば、残りの成長戦略を詳細に描くだけ。ポイントは、【大胆に描くこと】です。大胆な発想が求められるのです。大胆とは、人が考えない視点、長期的視点、自分しか見えないゴールを描くことです。差別化は、商品やサービスだけに限りません。成長戦略も差別化のひとつなのです。この視点に気がついた経営者だけが他社と比べ未来に存在することが可能なのです。
常に飛躍している会社の研究しておりますが、大胆な成長戦略が目を見張ります。業界のだれもが驚く手段を選択してきています。「こんな大胆な選択をできますか?」と聞くことがありますが、選択をするのに【勇気】がないと決断できません。その勇気はどこからくるのでしょうか。それが、戦略を細かく立てることができるほど、勇気が比例するのです。
細かいところまで戦略を練るほど、勇気もわいてくるわけですから、限界を設けず取り組み続けることがメインになります。戦略を細かく立てるコツは、【分ける】ことと【シミュレーションの数】を多くすることだけ。【分ける】とは、分けて、分けて、細分化することです。粒が小さくなるほど正確になるのです。【シミュレーションの数】とは、経営の道筋を前もって経験しておくことです。人間の想像力は無限の力を持っています。想像するだけでも経験値に近い糧となるのです。新事業を起こすには、100パターンくらい考えておくのが普通、だと基準をつくるとよいでしょう。
こうやって【成長戦略】を描きながら、将来を自分の手元にたぐり寄せてください。そこが経営者の実力です。質問がありましたらお気軽にお問い合せください。
コンサルティング・取り組み例
- 顧客の変化を探るリサーチ部隊の設置
- ブランディング戦略が功を奏しエリアシェアがアップ
- 成長期の戦略を大胆に選択することにより組織が2倍に